manamoon - Serani Poji
「まなもぉん」と発音します.セラニポージはROOMMANIAというゲームに登場する架空のアーティストではあるのですが,実際にCDを何枚か出しています.私はこのゲームをやったことがないのですが,単純に音楽が気に入ったのでCDを買いました.ジャケットも洗練されていてかっこいいと思います.このアルバムはセラニポージとしての最初のアルバムで,プロデューサーはミュージシャンの福富幸宏と,セガの社員だったササキトモコです.が,殆どの曲はササキ氏の作品です.ボーカルはCECILのゆきちという方です(クレジットにはYUKIと書かれてますが).こちらは聴いたことが無いですが,興味あります.非常にバラエティに富んだ楽曲群が展開され,ゲーム音楽というよりは普通の現実のアーティストの作品のようです(実際そうですが).ピンク色のジャケットも含め全体的に妖しげな雰囲気が漂っていて,アングラ感もちょっとあり,たまらない人にはたまらないタイプの音楽でしょう.ササキトモコの世界観も不思議で,1曲1曲が物語のようになっているのですが,そこに登場する人物や動物はちょっと変わっていて,非日常感が醸し出されています.全曲好きなのですが,読んだ人が興味を持ちそうな曲を紹介します.
「spiral da-hai!」:福富幸宏作,この作品の印象を決定づけるオープニング曲です.浮遊感とカッコよさを両立した,お洒落なクラブサウンドといったところでしょうか.なにが始まるのかワクワクさせられます.
「ふたごの恋」:双子の兄弟が同じ人に恋をするという,それだけ書いたら普通の曲のように聞こえますが,異常にかっこいいトラックとかぼそいボーカルが相まって,やはり普通ではありません.聴いたことのないタイプの曲です.
「まなもぉん」:表題曲です.歌詞はもはやなんのこっちゃ分からないのですが,まなもぉんというのは呪文らしいです.タブラやサーランギ?,シタールのようなインド楽器を駆使した,こちらもとてもカッコいいトラックです.
「128号の謎」:自分のクローンがどんどん増えて,自分が誰かわからなくなる,みたいな話です.綾波レイをちょっと連想させます.設定としてはこのアルバムで一番突飛かもしれません.ササキ福富両氏の作品です.
「Octopus Daughter」:イカ娘ならぬタコ娘です.地球を侵略するような大それたテーマではなく,家族愛とは何かを考えさせられる話です.何気にファンキーなバックがたまりません.最高.
「15秒」:一番好きな曲です.一聴するとストーカーの話のように聴こえますが,そうでもないらしいです.
「僕のマシュ・・・」:太ったプログラマの歌です.マシュマロが大好きな彼の悲哀が描かれます.話は滑稽ですが,曲がベタにカッコいいのでギャップがすごいです笑
ちょっと密度がすごいので全曲紹介したいくらいですが,この辺にしておきます.買って聴いて下さい.ここだけの話Youtubeにも確かフルで上がってます(いいのか..)