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Prize - Arto Lindsay

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何となくアート・リンゼイの気怠い歌声が聴きたくなったので,今回は彼の1999年のソロアルバム「Prize」を取り上げます.彼はもともとDNAというノイズバンドを組んでおり,彼の代名詞であるチューニングをしていないギターもその頃から確立されていたようです.また,3歳から17歳までブラジルに住んでいたようで,アメリカ人であると同時に,音楽にはブラジルからの影響が色濃いのも特徴と言えます.そして日本とも繋がりが深く,坂本龍一や三宅純,小山田圭吾らと親交があるみたいです.

この「Prize」はブラジル音楽と言っていいとは思うのですが,しかし全体的にどよーんとしたというか,ぶよぶよした質感があり,かなりオリジナリティを感じます.彼というフィルターを通すと,からっとしたブラジルの風(ブラジル行ったことないですけど)が湿ったぬるい風になってしまう,といった印象を持ちます.

「Ondina」:一曲目からすでにだるくて,非常に落ち着きます.疲れた体にはこれくらいの温度感がいいですね.

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「Prefeelings」:アート本人とは別の男性が,合いの手のようなラップを入れるのですが,お互い勝手に歌っているようなチグハグ感が面白いです.

「Modos」:めちゃくちゃ陰気なアントニオ・カルロス・ジョビンといった感じ.ぶよぶよしたベースがいいです.

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「Ex-Preguiça」:退廃的で非常に美しい楽曲.めちゃくちゃ好きです.

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「Tone」:おどけたような曲調が印象的です.これもすごい好き.

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「Porno Samba」:最後の曲です.一体何を歌っているのでしょう.タイトルがタイトルだけに,気になります.

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改めて聴いてみると,ノイズ的なギターはあまり使われていないですね.非常に聴きやすいです.

音楽室 - Aki Tsuyuko

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今回はアキツユコのchildiscより発表された1999年の作品,「音楽室」を取り上げます.私がこの作品を聴いて感じた印象は以下の方がほとんど代弁してくださっています.

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自分は彼女や、他のChildiscの幾つかの作品を耳にしていて、ときどきまるで自分の尊厳や人間性が回復されるような気分を味わうが、〜 

 まさに私もそのように感じます.私は結構生きるのが下手だなと自分で良く思うんです.誰一人自分と似ている人が居ないことに絶望的な孤独を感じたりします.最近気まぐれにtwitterを始めたりしたのですが,自分の居場所では全くない感じがすごいしますし,現実でも決して人と話すのが嫌いな訳ではないのですが,ある程度話したらもう全く喋りたくなくなり,部屋に篭りたくなります.自分と似た人,言うなれば味方のような人が存在しない以上,落ち着くためには一人になるしかない.他人に合わせて自分に嘘をつくのが非常に息苦しい,そんな時にこのアルバムを聴くと,そんな自分を肯定してもらえるような気がします.といいますか,childisc全般には,こういった特定の人間に作用する効能があるようです.彼ら彼女らの音楽は,清々しいくらい聴く者に迎合しません.しかしそういったあり方が,却って私のような人間にしばしば勇気をくれます.例えばアキツユコや竹村延和が私と似た人間で,味方だなんて思うことは非常に馬鹿らしいことですが,しかしこと音楽に関しては,信用できるな,と思わせてくれます.とても心強く感じます.

アルバムの内容ですが,ほとんどがエレクトーンで演奏されているようです.誤解を恐れずに言えば,ビートのないレイハラカミ?

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きっと私にとって,childiscは宗教,教義であり,竹村延和は神なんだと思います.こういう意味では,これも宗教音楽の一種かな?

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ドルフィノ - フレネシ

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買いました.frenesi名義で発表されたファーストミニアルバム「Landmark Theater」の8曲に未発表音源や新曲が追加された,フレネシの「ドルフィノ」を取り上げたいと思います.2013年の作品で,このアルバムを最後に彼女は音楽制作を無期限休止にしたようです.残念ではありますが,また音楽活動を再開してくれることを期待しています.本作は前述した経緯から,白黒のジャケットから感じ取れるような素朴でシンプルな味わいの作品です.むしろそれにより,彼女の音楽の本質のようなものを聴き取れる作品でもあるかもしれません.

「八時半のテーク」:bluenö名義のアルバム「bluenö」に収録されていた「8*30のテーク」の別アレンジでしょうか.8*30が8月30日を意味するのか8:30を意味するのか分からなかったのですが,正解は後者のようですね.テークとは名古屋の映画館「シネマテーク」のことっぽいです.彼女は名古屋出身らしいですね.

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bluenö版.こっちの方が個人的には好きかも.

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「COLORI」:イタリア語で色という意味です.歌詞もイタリア語で色の名前を羅列しています.私は当初虫コロリを連想してました.飄々とした作品で,かなり好きです.

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「L’USCITA」:三拍子のメトロノームのベルが印象的な,ゆったりした曲.少し妖しげなムードがGood.

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「Cotton Candy」:フレネシのファンである能年玲奈さんに,ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」のコーナーでフレネシからプレゼントされたゆるふわな曲です.

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au citron」:骨組みだけのラテン音楽といった印象を受ける,彼女にしてはかっこいい楽曲です.飽きのこないシンプルな味付けがいいですね.

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「A Landmark Theater」:すごいchildisc臭のする小品.gutevolkにこんな感じの曲無かったでしたっけ?

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「FRENESI」:自身の名前を冠した楽曲.本来の「狂気」という意味でタイトルを付けてるのかもしれません.実はこのアルバムで一番好きな曲です.

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1曲1曲が短いため曲数が多いですが,非常に聴きやすいアルバムです.音色にも統一感があっていいですね.

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