AMARGA-Tarde- - Especia
以下の文章は，今までEspeciaというグループを知りながらも，実質黙殺してしまった私の身勝手な懺悔です．
Especiaと私の邂逅ははっきり覚えていて，当時（今も）好きだったフレネシのカバーを偶然聴いた時でした．
はっきりと言っておきながら，それがいつだったか正確には覚えていません．既にEspeciaは解散していたかも（当時落としたこのトラックのmp3の更新日が2015年3月だったので，多分解散してなかったですね）．
私もそれなりに音楽を聴いてきた自負があり，確かに興味深い曲だなと反応できたのは覚えています．ただ当時Especiaで検索しても，なかなか素性が掴めなかった気がします．なんかとち狂ったPVしか見当たらなくて（これが壮大な悪ふざけだと分かるのが遅過ぎた），例えば「No1 Sweeper」とか，イントロのブロッコリーやパプリカに気を取られすぎて，メンバーに全く意識が向かなかったのを覚えています．そもそもアイドルとすら認識できてなかったですね．しかも（あまり好きじゃない）ポップさがどうも受け付けなくて，これ以上のリサーチは打ち切ってしまいました．これが私の最大の誤算です．
転機は「ナイトライダー」との出会いでした．完全に評価を改めました．彼女らは本物だったのだと．
この曲は彼女らの最初？の音源「Dulce」に収録されており，そこに入っている曲はどれも尋常ではない完成度を誇っています．最初からこの音源を聴いていれば，私の大学生活はもっと違ったものになっていたでしょう．当時京都に住んでいたので，きっと大阪にも足繁くライブに行けたはずです．
この曲は彼女らの最初？の音源「Dulce」に収録されており，そこに入っている曲はどれも尋常ではない完成度を誇っています．最初からこの音源を聴いていれば，私の大学生活はもっと違ったものになっていたでしょう．当時京都に住んでいたので，きっと大阪にも足繁くライブに行けたはずです．
ありがたいことに，YoutubeにはEspeciaのライブ動画が大量に残されており，いくらでも見ることができます．しかし，動画の中の彼女達がいくら輝いていても，いずれやって来る悲しい未来を想わずにいられず，悔恨の念が押し寄せてきます．
救いがあるとすれば，元Especiaの冨永悠香（a.k.a. HALLCA）と脇田もなりが現在も音楽活動を行っていることでしょうか．特にHALLCAの1stアルバム「VILLA」は，Especiaの遺伝子を色濃く引き継いでいて（アレンジ陣営がほぼEspecia），聴いてればしばらく生きていけそうな感じがします．
本ミニアルバムの「AMARGA-Tarde-」は，「AMARGA-Noche-」と同時に発売された，「Dulce」に続く音源です．私は「スカイタイム」と「不機嫌ランデブー」目当てでTarde（夕方）の方を買いましたが，Noche（夜）には山下達郎のカバーが入ってるので，そちらもいずれ買いたいと思います．
１曲目のインスト「AMARGA」の，不自然なほど毒気のないクリーンでアーバンなサウンドが，このアルバムの方向性を示唆しています．
2曲目の「トワイライト・パームビーチ」は浄化されるような，寄せては返す海辺を強く連想させます．「Dulce」には無かった路線で，かなりお気に入りの楽曲です．
「スカイタイム」は，Youtubeに存在する全ての動画でガヤがうるさかったので（笑），CDで聴きたかった一曲です．ただ動画の見すぎで脳内でガヤをキャンセルできる謎能力が身につきました．
「パーラメント」は，タイトルからジョージ・クリントンを思い出すんですが，コメントでもあるように，RAH Bandみたいな時代錯誤も甚だしい派手なシンセのいなたさが逆にくせになります．MVめっちゃ好き．
「オレンジ・ファストレーン」も名曲です．多分コードがお洒落．音楽理論あんまり分からないですが．
このアルバムに収録された「不機嫌ランデブー」がオリジナルですが，Remixも相当イカす．ちょっと「海辺のサティ」入ってるのもツボ．
ここまでのめり込んだアイドルは未だかつて存在しませんでした．だからこそ，後悔の気持ちで一杯です．我ながら相当未練がましいなあ．
