Chordiary - Little Creatures
Little Creaturesが設立したレーベル，CHORDIARYの元？なんですかね，同名タイトルのミニアルバム「Chordiary」を取り上げます．2000年の作品です．彼らはバンドなので，このアルバムも確かにバンドサウンドなんですが，個人的にはそれを越えた何かを感じます．音響作品というか芸術性が非常に高いというか，もっと高尚な感じがします．時系列的には「Future Shocking Pink」の前となるので，この作品は，そこでピークに達する音響的な洗練への過渡期と位置づけることができるかもしれません．バンドサウンドを徹底的に洗練させて，クラシカルな弦も入れ，若干前衛性も垣間見えるこの作品は彼らの作品の中でもかなり好きな部類です．最近は再びバンドサウンドに原点回帰しているみたいですけど．
「Equinox Half-Holiday」：ここまで徹底的にクールなバンドサウンドを私は知らないです．アコースティックなのに，冷徹なまでの演奏．叙情性を排除したような無機質でクリーンな世界が展開されます．テクノとか電子音楽でそういうことは簡単にできますが，それをバンドでやっている，っていうのが新鮮に感じる原因なのかもしれません．妙なエフェクトがかかっているドラムも，非常に不思議な印象を与えます．
「Inner City Life」：Goldieのカバー．原曲はドラムンベースですが，完全にアコースティックに消化しています．ウッドベースがかっこいい．この人らやっぱセンスの塊です．
原曲もいいですね．
「Feeding to Die」：訳したら「死ぬまで食べさす」ってとこでしょうか．INUの「メシ喰うな！」とは対称的ですね．妙に不気味なワルツ調の曲です．こういう曲作るの難しそうですよね．
「Wedge」：四つ打ち風の楽曲．でも低めのテンションで癖になります．ギターのリフもかっこいい．
四曲しかないのですが，その分完成度が非常に高い作品です．
