bluenö - bluenö
以前フレネシの2009年のアルバム「キュプラ」を取り上げました.
「キュプラ」はフレネシ名義のファーストフルアルバムですが,1999年にはすでに「Landmark Theater」というミニアルバムをfrenesi名義で京都のレーベルから出しています.
1999年(世紀末!)の作品でボサノバを基調としたファーストアルバム,京都のレーベルかつ女性という共通点が,西山豊乃の「ゆれゆらゆれる」を思い起こさせます.飄々としているところも似ているなあと.どちらのミュージシャンも死ぬほど私のタイプです.まあフレネシの方は持っていないんですけれども.
「Landmark Theater」の次年の2000年には,ハモンドオルガン奏者の河合代介という方(その筋では有名みたいです)とフレネシが組んたbluenöというユニットでアルバム「bluenö」を発表します.今回はこのアルバムを取り上げます.クレジットでは三曲を除いてフレネシ作,残りが河合代介による作品のようです.二人は結構違った作風のように感じます.河合さんの作品は,かなりジャズ,フュージョン寄りですね.ひと粒で二度おいしいアルバムです.
「Bossa, Nor Bossa」:フレネシ作.傑作の部類だと思います.オルガンがあまりにクール.あとメロディの迷子感がいいですね.
「M sift up」:河合代介作.ファンキーでかっこいい曲です.でも彼の曲ではフレネシは歌わないみたいです...
「solion」:フレネシ作.ピアノはアルバム唯一のフレネシ本人によるもの.遊び心あふれるCMのような小品.タブラとか入ってます.
「Main Circuit」:河合代介作.bluenöをフレネシ目当てで聴いている人にとって,この曲は相当浮いてるでしょうね.これはもう,完全にフュージョンです.河合さんはTone Wheelsというオルガンジャズトリオを率いているようで,そこのギタリストの鈴木俊介という方がギターを弾いているみたいです.
「Eau Rouge」:揺らぐオルガンの音色が大好きなラストナンバー.河合代介作.ウェス・モンゴメリーの「The Wes Montgomery Trio」を思い出します.こちらも大好きな作品なので,いずれ取り上げたいと思います.
雰囲気の似ているセラニもおすすめです.