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正しい相対性理論 - 相対性理論

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今回は相対性理論ファンにとって賛否両論らしい,有名ミュージシャンによるリミックス集の「正しい相対性理論」を取り上げたいと思います.2011年の作品ですが,未だに?解決されていない謎があります.まずは収録曲とアレンジャーを列挙したいと思います(ちなみに1,7,13は新曲です).

1.Q/P STSR (相対性理論
2.QJPCAM STSR / Matthew Herbert (マシュー・ハーバート)
3.QGKGAO STSR / Otomo Yoshihide (大友良英
4.QSMJAF STSR / Fennesz (クリスチャン・フェネス)
5.QHPMAS STSR / SPANK HAPPY (菊地成孔
6.QMSMAS STSR / Ryuichi Sakamoto (坂本龍一
7.Q&Q STSR
8.QSSGAB STSR / Buffalo Daughter
9.QVSCAA STSR / Arto Lindsay (アート・リンゼイ
10.QMCMAS STSR / Keiichi Suzuki (鈴木慶一
11.QLOTAS STSR / SCHADARAPARR (スチャダラパー
12.QKMAC STSR / Cornelius (小山田圭吾
13.(1+1) STSR
こんな感じです.曲名が謎に満ちていて,QはQuestionつまり原曲,AはAnswerすなわち原曲をアレンジする人の頭文字を意味するというのが定説ではあるのですが,Q以降の2,3文字の並びがいまいち腑に落ちないとされています.

たとえば2.は一聴ペペロンチーノ・キャンディが原曲なんですが,そうなると残りのJとCは何を意味するのか,みたいな疑問が残ります.私的には,QからAまでの文字列は全て原曲の頭文字であるという説を推したいと思います.なぜならば,10.に限っては,私の耳でもM(ムーンライト銀河)C(シンデレラ)M(ミス・パラレルワールド)が全部聴こえ,うまく説明できるからです(以下のブログを参考にしました).

ameblo.jpまた,この作品までに発表された3枚のアルバム,「シフォン主義」,「ハイファイ新書」,「シンクロニシティーン」に収録されている曲の頭文字と,この作品に登場するQからAの間のアルファベットの頻度を比較してみたところ,割と傾向が似ていることが明らかになりました.

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このグラフから読み取れるのは,QからAまでに登場するアルファベットは全て,かつての曲の頭文字として存在しうるということです.青が立っていて赤が立っていないようなアルファベットはこのグラフにはありません.また,この作品で多く登場するアルファベット(SやM)は,実際多くの相対性理論の曲の頭文字になっているということも言えそうです.ただ,この頻度は相対性理論特有なのか,他のバンドでもこんな感じになるのかというのは議論の余地がありそうですね.結論としては,相対性理論側がアレンジャーに提供した曲や素材をQ以降のアルファベットは意味し,それらを全部使うかどうかはアレンジャーの自由(それも含めてAnswer)だった,というのが妥当かと思います(10.は全部使ってるので10分強の長尺になっているのでしょう).

曲の方はかなり前衛的な感じでリミックスされているので,確かに相対性理論のバンドサウンドとか可愛らしさを求めている方には面白くないかもしれません.私もこのアルバムの存在を最近まで忘れていたくらいですが,でも全然嫌いではないです.というか,割と好きです.やくしまるえつこのミステリアスな感じは普段のアルバムよりもこちらの方がかなり強くて,特に大友良英(元DCPRGあまちゃんの劇伴等)による3.はこのアルバムで個人的にベストかもしれません.ごんぎつねの朗読らしいですが,暴力的なノイズや,あ〜とかう〜とか言ってるだけの曲です.しかし曲の展開はしっかりしていて,起承転結があります.

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新曲である13.も良いです.最後の曲ですが,まさに相対性理論といった感じで,気怠そうなのに何かが起きそうな空気感は唯一無二だと思います.

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