DODECAGON - キリンジ
自分が東京に就職することになるとは考えてもみなかったんですが,まあしょうがないですよね.それなりの企業はだいたい東京に集中してますし.辛酸を舐めもしましたが,なんだかんだ結構満足しています.そんな気分に合いそうな一枚を探していたら,キリンジの「DODECAGON」なんか良いような気がします.彼らの6枚目で,2006年発表です.ジャケットの色味が大分イカれているのがいいですよね.売る気あるのか?,みたいな.また,このアルバムから冨田恵一の手を離れ,セルフプロデュースを始めたようです.テクノっぽい曲調も取り入れられ,結構攻めている気がします.シティ・ポップのくくりには収まりません.
雰囲気が妙に暗いテクノ・ポップの「ロマンティック街道」,ヤスが作詞作曲の「アメリカン・クラッカー」など佳曲は多いですが,一番好きなのは高樹作の「Golden Harvest」です.キリンジ史上屈指の名曲だと思います.スティーヴィー・ワンダーの「Golden Lady」を,現代のハイテクシンセでアップデートしたような,恐ろしくファンキーな楽曲.最後のフレーズに,
遠くの森が真紅に燃える
君は火の鳥の羽を抱いているのだ
というものがあるんですが,そこで聴ける,高樹のコーラスによるコードチェンジがかっこよすぎます.
歌詞はよくわからないんですが,この人のブログでかなり面白い解釈が展開されています.もし解釈の通りなら,(いい意味で)頭おかしすぎる.
最近のKIRINJIも,またテクノみたいな曲作ったりしてますね.この曲も「ロマンティック街道」の現代版って感じがして最高だと思います.