Stone Jam - Slave
ファンクバンド,スレイブの5枚目のアルバム「Stone Jam」を今回は取り上げます.1980年の作品です.これほんと名作ですよ.非常に硬質なファンクサウンドと甘くメロウな部分が綯い交ぜになり,まさに「石のジャム」という表現がぴったりです.山下達郎がやるファンクと結構近い感じがしていて,例えば山下の「メリー・ゴー・ラウンド」なんかかなりそれっぽいです.スラップを多用するベースがそれっぽいのかな?ファンクバンドは大抵そうですが,特にスレイブはベースの存在感がすごいと思います.山下達郎もここまでベース強調する!?っていう曲が結構あり,彼のこういう路線が好きな方は,間違いなくハマると思います.
「Let's Spend Some Time」:オープニングを飾るにふさわしい,凄まじくかっこいい曲です.女性がメインボーカルなのは彼らにしては珍しい気がしますね.個人的には,ギターのカッティングが左右からずれて聴こえるところに痺れます(2:27頃).
「Starting Over」:この曲も好き過ぎます.多幸感があって,ずっと聴いていたい気持ちになります.日曜の昼下がり,山下達郎のサンデー・ソングブックで流すのにピッタリじゃないですか.
「Sizzlin' Hot」:粒の粗い,ザラザラしたギターのカッティングが新鮮な,辛口のファンクです.
「Watching You」:ベースと ギター,ドラムの絶妙な間が好きです.ノーナの西寺さんも言ってましたが,リズムの解像度が高い音楽というのは,本当にいいものですね.脳の使われていない部分が刺激されるような感じがするんですよね.
「Dreamin'」:辛さと甘さが交互にやってきて,聴くものの耳を捉えて離しません.上品なシンセがいい味出してます.
「Never Get Away」:かなりハードな曲です.和菓子に供される渋めのお茶のようなポジションって感じですかね.エレキギターをかなり激しく弾いている場面もあり,珍しい気がします.
「Stone Jam」:最後に表題曲を持ってきています.厳ついサウンドに可愛い女性コーラスがとてもハマっています.曲の展開も面白く,最後までぎっしり詰まっているアルバムだったなあと感じます.
それにしてもこのブログ,ブラックミュージックに偏りすぎなのでは…