Rejoice - Pharoah Sanders
サックス奏者であるPharoah Sandersの1981年のリーダー作品「Rejoice」を取り上げます.日本語では彼をファラオと読む方が多い気がしますが,綴り的にはファロアの方が近そうなんですけど,どうなんでしょう*1.それはさておき,今作は前作の「Journey to the One」の路線を引き継いだ,非常にポップでお洒落な作風と言えそうです.私は「Thembi」や「Karma」のような彼のスピリチュアルでフリーな路線も大好きですが,聴くのにやや気合が要るので,こちらの軽めのものに流れることも多いです.幸福感の漂うリラックスした雰囲気が最高です.
「Rejoice」:タイトル曲です.13分弱ですが,飽きずに聴けると思います.今聴いてもすごいお洒落な感じがします.
「Highlife」:すごい陽気な曲です.私の中にいる,典型的な陽気なアフリカ人像がこんな感じです.毎日が楽しそうですよね,分からないですが.
「Nigerian Juju Hilife」:上の曲のヴァリエーションといった感じの曲です.同じメロディなのでやや胃もたれしますけど,より洗練された感じになっています.
「Origin」:これは結構ジャズらしいジャズですね.フリージャズギリギリの野性的なピアノが聴きどころでしょうか.
「When Lights Are Low」:クールダウンするようなスタンダード曲で,いいムードの演奏です.お酒を飲みながら聴きたいですね.
「Moment's Notice」:彼はJohn Coltraneの弟子ということで,師匠のスタンダードに歌詞をつけてます.軽やかで好きです.本作の盛り上がりのピークですかね.
「Central Park West」:こちらもColtrane作の都会の夜風のような楽曲.彼の男らしくもロマンティックなサックスが聴けます.
「Ntjilo Ntjilo/Bird Song」:ハープとサックス,ピアノのトリオによる甘く美しい楽曲.
「Pharah」:最後は結構キザですね.まあ好きなんですけど.
LP2枚組とあって,結構曲が多いです.アルバムとしては重たいっちゃ重たいですけど,いい曲ばかりではあります.
*1:フェイロと読むのが近いみたいですね