henry - CHOCOLAT
CHOCOLATの3rdアルバム「henry」を取り上げます．前作「ハムスター」は割と数ある渋谷系と呼ばれる作品の一つといった感じでしたが，今作は喧騒を超えた先で悟りを開いたような，崇高な気持ちになる作品です．大人びています．
1曲目の「God Love Beat」は歌詞と曲調ともに不思議な感じの曲で，私はかなり好きです．特にもこもこしたベースがいいですね．
２曲目の「Roller Girl」はギターポップっぽいですが，不思議と爽やかさがないですね．重たい感じがします．CHOCOLATの歌い方もやや暗いです．
「Pink」はCHOCOLATの語りがメインの，少し実験的な曲です．バックの演奏がかなりカッコいいと思います．「Nicole」はとても可愛らしい曲です．彼女の歌声の良さがよく分かります．「My Chicago Bag」，アルバムで一番好きかも知れません．美しくてどこか切ないです．
「40 Winks」はこのアルバムの中では元気のある方の曲ですが，それでもどこか弁えたところがあり，その距離感が非常に心地良いです．「Open Sesami」はちょっとコーネリアスっぽい音ですが，違う方の作です．彼女の歌声を堪能できます．
前作のハムスターよりも全体的にCHOCOLATの美しい歌声がうまく生かされているような気がします．静かなトラックのほうが彼女の声は映えますね．
