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回旋塔 - 西山豊乃

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画像を調べても無かったので,自分でジャケットを撮影しました.幻想的で非常に好きなジャケットです.上の方が反射してるのはご愛嬌ということで,西山豊乃の回旋塔のご紹介です.このアルバムはchildiscよりアナログのみがリリースされており,CDが存在しないはずです.そのためなかなか見つけることができず,手に入れるのに苦労しました.レコードなので,6曲入りと比較的少ない収録曲数となっておりますが,どれも粒ぞろいで完成度が高い一枚となっています.彼女の作品の中でもかなり重要なのでは?と思うのですが,なぜCD化されていないのでしょうか.私はwalkmanを使ったりハードディスクから再生するので,レコードを業者さんに頼んでわざわざデジタル音源にしてもらいました.なにせレコードプレイヤーを持っていないもので,買ってもしばらくは聴くことができず,壁に飾ったままやきもきしたものです.曲調は前回ご紹介した「ゆらゆらゆれる」のような陰鬱な感じではないのですが,かと言って今のGutevolkのような明るい調子でもなく,過渡期のような印象があります.Gutevolkになって初めての作品の「グーテフォルクは水の中」にかなり近い感じです.6曲なので全部紹介します.

「さくら」:桜ソングの私的ベストです笑.不穏で荘厳なオルガンのイントロから,突如ピアノが軽快リズムを刻み出します.spiritual vibesのリズムを強化したような,ラテンなのかボサノヴァなのかとにかく彼女の曲としては珍しく(というか唯一?)踊ることすらできそうな小粋なナンバーです.歌詞がよく聞き取れないのですが,「Hazy Moon」と言っているところがあると思います.spiritual vibesにも「Hazy Moon」という曲がありますが,何か影響があるのでしょうか.深読みだとは思いますが..曲中に現れるグロッケン?のchildiscらしい無邪気なフレーズと,それにピアノが母のように優しく呼応するところが好きです.

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「飛行船」:ビブラフォンのフレーズが無機質な速いリズムに合わせてゆったり展開していきます.何語なのか分からない歌を彼女が歌っていると別の人の声が重なってきて,お坊さんの叩く木魚を高速にしたお経のような,呪術的ですらある切迫したクライマックスを迎えます.病気で寝ている時に見る悪夢のような,そんな感じです.

「回旋塔」:タイトル曲です.これはいいですね.「水の中」にもこの路線の曲があります.電子ピアノの催眠的なフレーズの繰り返しと,遠く何処かから聞こえてくるような歌声が相まって,こちらは白昼夢というのがしっくりきます.日向ぼっこをしているような,それも日本ではないどこか,ちょうどジャケットのような場所ですかね.そんな風景を思い浮かべました.

「こころのこどう」:B面最初の曲です.「水の中」の「See You Tomorrow」を連想させるような,瑞々しいアコギとリズムが印象的な曲です.牧歌的でピースフル.spiritual vibesの「ことばのまえ」に入っていてもおかしくはないかも.でも最後の方はやっぱりちょっと不穏

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サクラサクラ」:一枚のアルバムに二曲も桜ソング.どっちも桜感ないんですけど,僕の感性が未熟なのでしょうか?この曲は6曲の中で一番childiscしてます.竹村の「10th」あたりとリンクする,不安定で落ち着きのない曲です.心に余裕がないと楽しめないかも

ひこうき雲」:こちらも「飛行」がかぶってますけど,「さくら」と同じくらい大好きな曲です.ジャケットに引きづられてこのアルバムは夕焼けのイメージが強いんですが,夕焼けの飛行機雲を眺めてホッとするような,最後にふさわしい温かい曲です.なんでビブラフォンはこんな優しい響きがするのでしょうか.ピアノの非常に可愛らしいフレーズも現れますが,私の大好きなゲーム音楽の作曲家,佐藤仁美さんの作品を強烈に想起させます.そういった意味でも特別な1曲です.

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